2012年9月11日火曜日

思考の整理学


とにかく書いてみる
 頭の中で、あれこれ考えていても、いっこうに筋道が立たない。ことによく調べて、材料がありあまるほどあるというときほど、混乱がいちじるしい。もうすこし構想をしっかりしてというのが論文を書こうとする多くの人に共通の気持ちである。それがまずい。
 気軽に書いてみればいい。大論文を書こうと気負わないことである。力が入ると力作にならないで、上滑りした長編に終わってしまいがちである。良いものを書きたいと思わない人はあるまいが、思えば書けるものではない。むしろ、そういう気持ちを捨てた方が上手く行く。
 まだまだ書けないと思っているときでも、もう書けると、自分に言い聞かす。とにかく書き出すと書くことはあるものだ。書いているうちに、頭の中に筋道が立ってくる。書き進めば進むほど、頭がすっきりしてくる。先が見えてくる。もっとおもしろいのは、あらかじめ考えてもいなかったことが、書いているうちにふと頭に浮かんでくることである。
 書き出したら、あまり立ち止まらないで、どんどん先を急ぐ。こまかい表現などでいちいちこだわり、書き損じを出したりしていると、勢いが失われてしまう。

・ホメテヤラネバ
 ものを考えるのは、いわゆる仕事と違って、なかなかうまく行かない。仕事なら、どんどん付いていくが、考え事は、いつまでたっても埒のあかないことが少なくない。同じところを堂々めぐりしている。そのうち、これはダメかもしれない、と思い出す。
 そんな場合、思い詰めるのは良くない。行き詰まったら、しばらく風を入れる。
 そして、かならずできる、よく考えれば、いずれはきっとうまくいく。そういって自分に暗示をかけるのである。間違っても、自分はダメなのではないか、いやだめなのだ、などと思い込まないことである。
 そういうように消極的だと、できるものさえできなくなってしまう。とにかく、できる、と自分に言い聞かす必要がある。そんな子供騙しが役に立つものかと笑う人があるかもしれないが、たとえ口先だけでも、もういけない、などと言えば、本当に力が抜けてしまう。自己暗示が有効に働くのはそのためである。

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